虫を調べる ハリブトシリアゲアリ(♀有翅アリ2)? ( 生物学 )

昨晩、台風20号が家の近くを通過しました。雨も風も強く、大丈夫かなと思って12時頃までは起きていたのですが、気が付いたら寝てしまっていました。1時半ごろ、スマホのけたたましい音で目が覚め、起きて見てみると、土砂災害警戒情報の緊急速報でした。何度も起こされてはたまらないと思って、スマホの上に座布団を載せてまた寝たら、5時半にやはり音がして起こされました。今度は土砂災害警戒情報の解除のお知らせでした。解除の場合はあんな大きな音を出さなくてもよいのに・・・。仕方なく起きて、3日前に撮った羽アリの顕微鏡写真の整理をしました。

これは昨日検索した翅を落とした♀有翅アリと同じ日の16日採集したものです。体長は奇しくも同じ7.1mmでした。調べてみると、昨日出したハリブトシリアゲアリと同じになりました。それで、今回は細かいところの写真は省いて、特徴的な写真だけ出しておきます。昨日の結果と比較してみてください。

まずは頭部のの写真です。額葉辺りの構造、頭盾の前縁中央が凹んでいるところなどよく似ています。

これは前伸腹節と腹柄の写真です。これも前日の個体と似ていますが、前伸腹節刺がはっきりしない感じです。

これは腹柄を背側から撮ったものです。腹柄節の形状は前日の個体とほぼ同じです。これが決め手になりました。

最後は翅脈です。翅脈の名称はいつものように次の論文を参考にしました。

K. S. Perfilieva, "Trends in Evolution of Ant Wing Venation (Hymenoptera, Formicidae)", Zoologicheskii Zhurnal 89, 965 (2010). (ここからダウンロードできます)

この論文は翅脈パターンの分類をしているのですが、それに当てはめてみると、今回はIVb型になりました。決め手は赤矢印で示した「1」と書いた部分です。これまで出てきたIIId型、IVe型はRs+MがRsとMに分岐する点がr-rsがRsと交差する点とほぼ等しかったのですが、これはかなり離れています。それで、IVb型だとしました。上の論文によると、この型はカタアリ亜科に多いのですが、ハリアリ型亜科群やフタフシアリ亜科にも見られるそうです。